たまたま観た
「君が僕の息子について教えてくれたこと」大変良いドギュメント番組だったので、ちょっと紹介&感想!
長文失礼いたします。
自閉症である自身の心の内をエッセイに書いた東田直樹さんと
それを英訳した作家のデイヴィット・ミッチェル氏の交流を描いた番組です。
[自閉症の僕が跳びはねる理由」という、このエッセイは20か国以上で翻訳されベストセラ-になっています。
著者は、当時13歳の東田直樹さん。
日本で7年前に出版されたが、ほとんど話題になることはなく、
それがなぜ突然、7年もたって、遠くイギリスやアメリカでベストセラ-となったのか?
この本を翻訳した英国人小説家デイヴィッド・ミッチェル氏(「クラウド・アトラス」、「ナンバ-9ドリ-ム」の著者)も
自閉症の息子を持ち、ある日この本に出会いました。
本を手に取り、
「まるで初めて息子が、彼の頭の中で起こっていることについて、直樹の言葉を通じて、私たちに語りかけているかのように感じたんだ」
という感想を抱き、この本の翻訳を決意したといいます。
デイヴィッド氏をはじめとする多くのご家族たちは,、
お子さんとはじめはどう接すればいいのか、どう愛せばいいのか、とてもいら立ち戸惑うそうです。
その理解できなかった言動やどうしても知りたかったことを
東田さんの本が媒体となって声を届けてくれ、
相互で循環し感謝やよろこびの思いが溢れだしていきます。
そして、その思いは観るものにも、とてもとても大切なことを教えてくれます。
東田さんは言います。
「親に泣かれるのが一番辛い、家族が苦しそうにしてたりするのが辛い。家族が自分のことで犠牲になってるとそれが凄く辛い」ある自閉症の子を持つ親は、
この本を読んでから
子供に対して「義務感」ではなく、「楽しみ」ながら接することができるように変わったそうです。
番組の中でディビッド氏は
「僕の息子に、父親としてしてやれる事は何ですか?」
と質問しました。
東田さんは、
「僕はそのままで十分だと思います。
お子さんもお父さんのことが大好きでそのままで十分だと思っているはずだからです」
「子どもが望んでいるのは親の笑顔だからです」と答えました
障害の有無に関わらず、子どもの想いは同じなのだと心に響く言葉でした


また、怖いものは何かと質問され、「人の視線が怖いです。人はいつも刺すような視線で見ます」
と答えています。
とても胸を突き刺しました

跳んだりじっとできない理由を東田さんはこんな風に表現しています。
「僕が飛び跳ねている時、気持ちは空に向かっています。
どこか青い空の下で思いっきり大きく羽ばたきたいのです。」
「長く桜を見続けることができない。それは桜の美しさが分からないからではなく、
桜を見ていると胸がいっぱいになってしまうから。心がかき乱されるから。
絵の具で絵をかくとき、僕は色になりきる。色になって紙の上を縦横無尽に駆け回る」
心の中には豊かな感性と表現力を持ち、ただ言葉では上手く伝えられない苦しさが伝わります。
わたし達が「普通」 と思い込んでることとは、
違った感性、違った記憶、違った表現の方法を持っているだけなんだという事を教えてくれました。
表現が普通の人と違うからって何も感じていないわけじゃない、
自分を理解してもらえないのは、誰だって苦しい。
相手の気持ちに寄り添うって、どういうことだろう?
自閉症以外にも通じる話だと思いました。
子どもを育てる親は完璧でなければならないという思いがありますが、
この番組の両親たちは子どもによって変化し成長しているようでした。
子育ては、イライラしたり

、落ち込んだり

、時には悲しくなったり

の連続で楽しいことばかりではないかもしれません。
でも、一生懸命頑張っているみなさんの気持ちはちゃんと伝わっているはず
またまたこの子は~!!と思う度、未熟な部分をどんどん成長さてくれているのかもしれません。考え方を変えてみるだけで、お子さんと過ごす日々にも愛おしさや感謝がわいて、
三角形の眼差し

が丸い眼差し

に変わってきませんか?
子どもを幸せにするのに特別な条件はありません。
ただ、お母さん、お父さんご夫婦がいつも笑顔で心穏やかに過ごしていくだけで十分だと思います。Yoshikawa